消費者行動 (Consumer behavior)
消費者心理学 (Consumer psychology)
2つはほとんど同じ意味に使われている。Engel, J.F., Blackwell, R.D., and Miniard, P.W.(1995)Consumer Behavior.8th ed. Dryden. Pp951
--------------------------------消費者行動とは「商品やサービスを獲得し,消費し,廃棄することに直接含まれる活動のことであり,これらの活動の前後の意思決定過程をも含む。」(Engel et al. ,1995)
------------------------------消費者<−>生活者(よみもの)
なお,生活者を知れ! @博報堂生活総合研究所およびそのつながりも 生活者とは誰のことか参照のこと消費者と生活者は同じではないし、消費者というところでは生活者という言葉を使うべきでない。 -------------------------------
テキストp11図1−1は消費の考えに問題がある。消費は上の定義のように広い。テキストは、きわめて狭くしかも通常の消費でない側面を消費と考えている。下にあげる国語辞典の定義にみるように消費は、単にものを買うことではない。このあたりの理解ができないものが消費者を生活者と呼んでいる。なんでも新しいことばがいいと思っているからだ。
------------------------------大辞林 2版(三省堂CD-ROM)
【消費】(名)
(1)物・時間・エネルギーなどを,使ってなくすること。「時間を無駄に―する」【財貨】
財産として価値のある品物や金銭。財物。goods; commodities; property
-----------------------------【消費者】
(1)物資を消費する人。商品を買う人。
(2)〔生物〕無機物から有機物を合成できず,生産者を直接または間接に摂食することにより有機物を得ている生物。通常は動物をさす。⇔生産者
------------------------------p14
製品−原料を加工することによって販売を目的として作られた生産物
製品クラス−テレビ,シャンプー,乗用車など製品の集合
商品−売り買いの対象になっているもの
ブランド(銘柄)−特定の企業が提供する商品やサービスを示し,ほかの企業のものとは区別するために用いられる名称
------------------------------消費者行動からの観点
------------------------------Engel et al(1995)
(a)BIC(ボールペンやライターで大成功している会社)の香水への進出失敗→新製品がいかに難しいかを示す。
香水は功利的判断ではなく感情。
(b)1100(77社) 5年後56%残
112社の8%が新コンセプト製品
83%失敗
→消費者の欲求を満足させること
北米ホンダ
時代の変遷
マーケティング・コンセプト p16-17
「作ったものを売る」
「作ったものは売る」
「売れるものを作る」
(リレーションシップ・マーケティング)
------------------------------
時代の変遷2(宣伝会議 1988.6 NO450)を改変 1945 敗戦 欠乏と回復の時代
1950 朝鮮戦争 《人間らしさ》
{食→衣}
1956 戦後は終わった(経済白書) (三種の神器)
成長の時代
1960 所得倍増計画 《人並みの生活》
1964 東京オリンピック {耐久財}
(3C)
1970 万博 転機の時代
1972 田中角栄通産相列島改造論 《ファッショナブルな生活》 1974 石油ショック {レジャー,付加価値}
1980 東京サミット 成熟化の時代
1985 つくば博 《自分らしい生活》
1989 消費税,平成元年 (バブル){情報}
11月ベルリンの壁崩壊
1991 バブル崩壊。湾岸戦争
1995 4月円ドル為替レート 瞬間最高値1ドル=79.75円
1997 消費税アップ
先進国の発展状況 −>消費社会論 (佐伯啓思「欲望」と資本主義 講談社現代新書) 消費者を見るときにまず考慮すべきこと
その国の発展状況 その地域の発展状況 その商品の成熟段階 その人の発達状況 人生の段階
-------------------------------
大都市シーンの研究<中間報告> http://www.hilife.or.jp/20015/20015.pdf
<文献>
消費社会論については,
佐伯啓思(1993)「欲望」と資本主義 講談社現代新書
がよい.1920年代のアメリカを描いた
常松洋(1997)大衆消費社会の登場(世界史リブレット48)山川出版社 \729
はコンパクトにこの時代をまとめている.耐久消費財の普及とともになにが起こったかを知ることができる.日本の1955年から1970年の変化と対応させてみよう.