(*33)小嶋他(1985)の製品関与尺度
感情的関与
(1) 私にとって関心のある製品である。
(2) 使用するのが楽しい製品である。
(3) 私の生活に役立つ製品である。
(4) 愛着のわく製品である。
(5) 魅力を感じる製品である。
(6) 商品情報を集めたい製品である。
(7) お金があれば買いたい製品である。
認知的関与
(1) いろいろなメーカー名やブランド名を知っている製品である。
(2) いろいろなメーカーの品質や機能の違いがわかる製品である。
(3) 友人が購入するとき,アドバイスできる知識のある製品である。
(4) いろいろなメーカーの広告に接したことのある製品である。
(5) いろいろなメーカーの製品を比較したことがある。
(6) この製品に関して豊富な知識をもっている。
ブランドコミットメント
(1) この製品の中にはお気に入りのブランドがある。
(2) この製品を次に買うとすれば,購入したい特定のブランドがある。
(3) 買いに行った店に決めているブランドがなければ他の店に行っても同じものを手に入れたい製品である。
(*35)青木他(1988)の関与尺度項目
ブランドコミットメント
(1) お気に入りの銘柄がある
(2) 次回にも購入したい特定の銘柄がある
(3) 他の銘柄の価格がいくら安くなっても購入する銘柄を変えない
(4) 自分の好みにぴったり合った銘柄がある
製品関与
(1) 使用していて楽しい気分になれる商品である
(2) 使っている銘柄に愛着のわく商品である
(3) 使用する銘柄によって個性が反映される商品である
(4) 自分らしさを表現するのに必要な商品である
(5) この商品について豊富な知識をもっている
購買意思決定関与
(1) 商品について情報を集めたい商品である
(2) 銘柄間でいろいろな特徴を比較してから購入する
(3) 多少時間や金をかけても品質のよいものを買いたい
(4) いつもとは違う銘柄を購入する時,期待通りであるかどうかが心配である
(5) できる限り時間をけけて慎重に銘柄を選ぶ
バラエティー・シーキング(変化探求)
(1) いろいろなメーカーの銘柄を使い比べる
(2) 新製品が出ていればついつい買ってみたくなる
(3) 試しにいつもとは違う銘柄を買ってみたくなる
(4) 試食や試飲(試用)をしてみたくなる
売場情況依存性
(1) 購入予定がなくても,売り場で目につけばついつい買ってしまう
(2) 売場に大量に陳列されている商品をついつい買ってしまう
(3) 他の商品を買ったついでに購入することが多い
(4) 売場をみて,良さそうだと思って購入することがある
(*36)Laurent & Kapfere の英訳尺度(Jain & Srininivasan, 1990)
興味
(1) I am not at all interested in it /
I am very interested in ti
(2) I attatch great importance to it /
I attatch no importance to it
(3) I am indifferent to it /
I am no indifferent to it
リスクの可能性
(1) Choosing it isn't complicated /
Chosing it is complicated
(2) In purchasing it, I am certain of my choice /
In purchasing it, I am uncertain of my choice
(3) I never know for sure that I am making the right purchase /
I know for sure that I am making the right purchase
(4) I feel a bit at a loss in choosing it /
I don't feel at a loss in choosing it
快楽
(1) I enjoy buying it for myself /
I do not enjoy buying it for myself
(2) I do not find it pleasurable /
I find it pleasurable
(3) Buying it feels like giving myself a gift /
Buying it doesn't feel like giving myself a gift
記号
(1) What I buy says something about me /
What I buy doesn't say something about me
(2) What I buy doesn't reflect the kind of person I am /
What I buy reflects the kind of person I am
(3) It tells something about person /
It doesn't tell something about person
リスクの重要性
(1) It is not a big deal if I make a mistake in choosing it /
It is a big deal if I make a mistake in choosing it
(2) It is really annoying to make an unsuitable purchase /
It is not really annoying to make an unsuitable purchase
(3) A poor choice wouldn't be upsetting /
A poor choice wouldn't be upsetting
(*38)important の訳語として「重大な」,「重要な」,「大切な」などがあげられている.これらの用語と合わせて,「大事な」という用語が関与の鍵となる言葉である.購買関与は重大の側面に特に関係し,製品関与は大事,大切に関係していると考えられる.
(*39)心理的イタミに焦点を当てた研究が「心理的サイフ」のなかで展開されている(田中・北出,1974)。心理的サイフは商品類型と人間類型へと展開していっているが、心理的イタミという指標自体がもつ意味をもっと掘り下げると関与の問題と絡んでくる。たとえば、心理的イタミ×購買関与の格子を考えてみる。心理的イタミがあって購買関与の高い商品は、状況関与が高い商品(買い回り品)、心理的イタミがなくて購買関与の高い商品は製品関与の高い商品(専門品または趣味品)となる。また、小嶋(1964)にあるように、どのようなサイフとして支出するかが関与のタイプとも関係する。
(*40)佐々木(1988)の購買態度をみると,一般的に買うということに興味をもっている人がいるようだ。佐々木の購買態度尺度はREC scale といい,合理性と情緒性の次元がある.合理性は特にいわゆる関与と関連していると考えられる。情緒性も関与と関連しているであろう。が、合理性に比べれれば関係は低いと考えられる。両方の態度が低ければ永続的な購買関与は低いものとなるだろう。
REC scale
合理性(実質性・経済性・探索性)
@ 買うときにはよくバーゲンセールを利用する
B どの店で買えば得かを行く前によく調べてみる
D 買うのは必要最低限にとどめておく
G 実用性とか使いやすさを特に重視して買う
I できるだけ多くのものとの比較したうえで買うものを決める
K とにかく安くて経済的なものを買う
情緒性(依存性・革新性・感覚性)
A 流行中のものを買う
C そのもののムードや情緒を特に重視して買う
E 買う時には店員がすすめるものにする
F 買う時にはよく広告しているブランドを買う
H 見た感じとか美しさを特に重視して買う
J 新しい物がでたとき人よりもはやく買う