SPSS ときど記(51〜60)

SPSSを使っていてトラぶったところや変な出力や裏技表技の便利な使い方を中心に書き留めてみる。何回話題があるかわからですが,時々書きます。(Keizo Hori
最終更新日: (2000/6/25から)

(41)〜(50) ときど記(メニュー)へ  (61)〜(70)

  1. SPSS ときど記(60) 2000/ 7/17 IGRAPH 順序尺度データのプロットと回帰直線
  2. SPSS ときど記(59) 2000/ 7/14 データ テキストデータ 数値が順序尺度に
  3. SPSS ときど記(58) 2000/ 7/13 GLM 不適合度(/print= lof) と/print= gef 解決編
  4. SPSS ときど記(57) 2000/ 7/11 データ テキストデータの読み込み
  5. SPSS ときど記(56) 2000/ 7/10 10.0.7 日本語版来る
  6. SPSS ときど記(55) 2000/ 6/29 マニュアル SPSSR10.0 Developer’s Guide
  7. SPSS ときど記(54) 2000/ 6/28 10.0.7 英語版マイナーバージョンアップ
  8. SPSS ときど記(53) 2000/ 6/27 スクリプト syntax を scripts に変換する(syntax2scripts.exe)
  9. SPSS ときど記(52) 2000/ 6/26 マクロ spss macro 検索にいい検索エンジン
  10. SPSS ときど記(51) 2000/ 6/25 スクリプト 数量化3類スクリプト

SPSS ときど記(60) 2000/ 7/17

IGRAPH 順序尺度データのプロットと回帰直線

SPSS ときど記(59)にも書いているが,igraph ではデータの測定レベルを考慮して,グラフ化している。SPSSの測定レベルは3水準であるが,igraph では2水準の処理をしている。(註.測定尺度

順序尺度と名義尺度は数値が連続するように並べ替えられる。そして,回帰直線を指定しても無視される。これって回帰直線は引けないという警告をだすべきでないのかな。

変数が量的尺度か質的尺度かは図(アイコン)で示すようになっているが,そんなのigraphでしか使わないのだからよくわかんないでしょ。

とくに,テキストデータを読み込んだときに数値データがすべて順序尺度になっているとは思わないもんね。

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SPSS ときど記(59) 2000/ 7/14

データ テキストデータ 数値が順序尺度に

SPSS ときど記(57)に書いたように,テキストデータを簡単に読み込めるので喜んでいたらとんでもないことに。

igraph を使っていてどうしても回帰直線を引けない。何度やってもだめ。release 9.0でもだめ。ということで,SPSSテックラインに電話。データと貼りつけたシンタックスを送ったら,データが順序尺度のために回帰直線を引けないとのこと。たしかに,スケールにすると引く。この件は次に。

ということで,ちゃんと確かめていないが,テキストデータの読み込みで数値データを読むと順序尺度になるようだ。小数点を以下のあるものでも順序尺度になってしまった。これは困る。スケール(というのもなじまないのだが,順序尺度,名義尺度ときてスケールとなるのかな。SPSS本社の意向のようだ)にしてよ。

この データのmeasurement levelを直接使うのは igraph だけだそうだ。しかも,3水準ではなく,2水準でしかつかわない。つまり,スケールとその他だ。つまり,離散変量(計数データ)と連続変量(計量データ)とか,質的データ,量的データの区別だけである。

データをシンタックス(data list free/talent 身長 体重.)で読み込むとちゃんとスケールになる。これって, 「テキストデータの読み込み」のバグじゃないのかな?また,テックラインに電話だね。

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SPSS ときど記(58) 2000/ 7/13

GLM 不適合度(/print= lof) と/print= gef 解決編

SPSS ときど記(32) 2000/ 5/30 に書いた疑問。とりあえず文献だけは明らかになった。

SPSS社からの回答によると, lack of fit 不適合度の文献は
Khuri,A.I.(1985). A test for lack of fit of a linear multiresponse models. Technometrics, 27, 213-218. Levey, M.S., and Neill,J.W.(1990). Testing for lack of fit in linear multiresponse models based on exact or near replicates. Communications in Statistics, Part A. Theory and Methods, 19, 1987-2002.

これはまだ取り寄せ中なので見ていない。
gef(General Estimable Function) は SPSS社からは論文の回答がなかったが,意外なところで見つかった。
Samuel B. Green et al.(1999) The Overparameterized Analysis of Variance Model. Psychological Methods, 4, 214-233

がかみ砕いて丁寧な説明をしている。

《追記 2000/07/14》
今日 amazon.com から来た
Mongomery,D.C. (1997). Design and analysis of experiments (4th ed.). Wiley.

は,Lack of Fit の説明をちゃんとしている。また, Estimable Function も索引に載っている。

lack of fit が載っている本は希だ。このほか, Christensen,R. (1996). Analysis of variance, design and regression: Applied statistical methods. Chapman & Hall.にもあるがきちんとした説明はない。

《追記 2000/08/05》
Dean, A., and Voss, D. (1999). Design and analysis of experiments. NY:Springer.

でも lack of fit の 説明がでていた。この本では積極的に利用している。estimable functions の説明もあり。response surface 法の説明もある。SASが使えないとストレスを感じるかもしれない。こういうタイプの本はrepeated measures に関しては冷淡な面がある。repeated measures の各種の自由度の調整については触れられていない。

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SPSS ときど記(57) 2000/ 7/11

データ テキストデータの読み込み

release9.0 からだったか,spssでもテキストファイル形式のデータを読み込むことができるようになった。

自由書式の場合,release 9.0は,空白が区切り記号であるとき,空白が多くあるときちんと読み込まない。10.0 では正しく読み込む。

固定書式についていろいろやって結構悩んだ。というのは↑の先の部分に注目して,▲の部分をクリックしていた。クリックすれば線が消えるし,また,表示される。そこで,なんで,移動させたり,新しい場所を区切りにできないのかさんざん悩んだのだった。結論は簡単,データのある窓の部分,つまり白い部分をクリックしないといけない。図があれば一発でわかるのだが,なんとかならないのか。

この機能のおかげでexcel 経由しなくてもよくなった。

それから,テキストデータをデータエディタ窓にドラッグ&ドロップしてもちゃんと「テキストインポートウィザード」が起動するのがうれしい。

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SPSS ときど記(56) 2000/ 7/10

10.0.7 日本語版来る

日本語版のマイナーバージョンアップが来ました。7月上旬というのが守られた。
どういう点がバージョンアップしたのかは明確ではない。10.0.7でもバグフィックスできていないことが,SPSS 10.0.7 J の既知の問題(readme.doc)に書いてある。しかし,
SPSS ときど記(48)の件は挙がっていない。

ところで,インストールすると設定し直さなければならないのはなんとかならないのか。面倒なライセンス入力を要求したりするのだから,前の設定くらい生きるようにできないの。

以前に指摘した点が改善されたかチェックはしていない。とりあえずインストールと走るかどうかのチェックのみ。

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SPSS ときど記(55) 2000/ 6/29

マニュアル SPSSR10.0 Developer’s Guide

SPSSR10.0 Developer’s Guide というマニュアルが公開されている。

http://www.spss.com/tech/downloads/developer.htm

OLE Automation.
Scripting facility.
Input/output DLL.
Third-party API.
Production facility.

の説明と,関連プログラム,dll,などがついている。excel,word の vbaがある。また,vb でspssでコントロールする方法も書いてある。vb は持っていないので,テストはできないけど,spss の script はあまり便利でないので,vb でコントロールするほうがいいものが作れるかもしれない。

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SPSS ときど記(54) 2000/ 6/28

10.0.7 英語版マイナーバージョンアップ

http://www.spss.com/tech/patches/SPSS-1007.htm

に10.0.5から10.0.7 へのバージョンアップがでています。

日本語版の修正はまだだそうです。


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SPSS ときど記(53) 2000/ 6/27

スクリプト syntax を scripts に変換する(syntax2scripts.exe)

シンタックス(マクロ,行列言語を含む)をscript に変換するのは,同じ手順の繰り返しだ。そこで,
syntax2scripts.exe という変換プログラムを作った。FBasic で作っている。

お陰で,数量化3類スクリプトを作るときにだいぶ楽ができた。シンタックスを何度も書き換えてスクリプトで実験するというのはなかなか面倒なことだ。実際には,シンタックスがある程度固まれば,スクリプトにし,いくつかいきつもどりしながら,あとの方は,スクリプト内のシンタックスを直接書き換える,書き加えるということをしている。

SPSSの場合,行列言語,マクロ,シンタックス,スクリプトいずれも中途半端なので苦労する。

なお,スクリプトからシンタックスを取り出すのは,スクリプトを走らせて,ジャーナルファイルから切り出すことになる。

数量化3類スクリプトのように,一部,スクリプトでシンタックスを追加している場合は戻しても意味があるかどうかはわからない。ま,シンタックスとスクリプトが渾然一体となっていると言えよう。そういう意味で途中からはもとに戻しにくい。

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SPSS ときど記(52) 2000/ 6/26

マクロ spss macro 検索にいい検索エンジン

検索エンジンを使って,検索をすると余計なものをいっぱい拾ってきてそのなかから探すのが大変である。最近検索エンジンとして注目されているのが google である。

http://www.google.com/
ここからときどき検索がかかることがある。

'spss macro' で検索すると,私のマクロのページが2番目にでてくる。う〜ん。いい検索エンジンだ。

おっと,spss macros でも上位に入るようにしとかないと(現在11位)。

他に上位でひっかかっているところを見ればなかなかいいと思うでしょ。

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SPSS ときど記(51) 2000/ 6/25

スクリプト 数量化3類スクリプト

数量化3類の
マクロスクリプトに移植した。もっと簡単なものと思っていた。マトリックス言語の部分はつくってあるし,マクロになっているわけだから,ダイアログと,グラフのオプションをつけるだけである。

ところが,SPSS ときど記(48)に書いたようにigraph に意外な欠陥がある。data エディタからいかにデータを読み書きするかよくわからなかったし,意外なトラブルもあった(SPSS ときど記(46))。ダイアログの操作にもよくわからないことがいろいろあった(SPSS ときど記(50) SPSS ときど記(45) SPSS ときど記(43))。行列言語の10.0.5のバグ(SPSS ときど記(36)

あれやこれやですごい時間がかかってしまった。その分,使いやすいスクリプトにしたつもりだ。説明がちゃんとしていないのが問題だが。

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