SPSS ときど記(141〜150)

SPSSを使っていてトラぶったところや変な出力や裏技表技の便利な使い方を中心に書き留めてみる。何回話題があるかわからですが,時々書きます。(Keizo Hori
最終更新日: (2003/ 6/25から)

(131)〜(140) ときど記(メニュー)へ  (151)〜(160)

  1. SPSS ときど記(150) 2003/10/10 AMOS 5.0(日本語対応版) 指定検索(探索的因子分析)のバグ
  2. SPSS ときど記(149) 2003/09/28 AMOS 5.0(日本語対応版) バージョンアップがやってきた
  3. SPSS ときど記(148) 2003/09/03 AMOS 5.0(日本語対応版) バージョンアップ
  4. SPSS ときど記(147) 2003/09/03 SPSS12.0 新機能
  5. SPSS ときど記(146) 2003/07/29 Mixed model 反復測定の分散分析の解説サイト
  6. SPSS ときど記(145) 2003/07/29 散布図 同一点のプロットをわずかずつずらす(ジッタ)
  7. SPSS ときど記(144) 2003/07/23 Categories,AMOS 日本語解説サイト
  8. SPSS ときど記(143) 2003/07/16 分散分析等 分散分析テキストなど例のSPSSシンタックス
  9. SPSS ときど記(142) 2003/07/05 HOMALS等 HOMALS, コレスポンデンス分析,数量化3類の指標間関係など解説
  10. SPSS ときど記(141) 2003/06/25 CATPCA 最適尺度水準の定義

SPSS ときど記(150) 2003/10/10

AMOS 5.0(日本語対応版) 指定検索(探索的因子分析)のバグ

SPSS ときど記(149) で指摘したバグが少し見えてきた。言語を英語モードにするときちんと処理される。言語を日本語にするとトラブる。日本語モードでもサンプルのexample23は正しく処理される。データをよく見るとトラブッたデータには欠損データがあった。そこで欠損データをリストワイズに削除してみると,日本語モードでも動いた。どうやら,日本語モードでは欠損値の処理をうまくできないようである。もしくは欠損値があるときのモデル名の付け方に問題がある。
ということでとりあえずの対処の仕方は2つ。

(1)言語を英語モードで動かす。

英語モードにする
スタート→プログラム→AMOS5→言語→英語
 英語モードでも
表示(view/set)→インターフェイスのプロパティ(interface properties)→書体(type faces)
で変数名,図のキャプションのフォントを日本語フォントにすると図は日本語表示される。

(2)欠損値のあるデータはリストごとに削除する。

AMOSの中にはこの機能はないようである(?)。spssを起動して削除す等,元データを修正する。

amos グラフファイル esteem.amw
 データのフォルダー・ファイル名が変わってくるのでAMOSの中で正しく指定し直すこと。
欠損値のあるデータ fashion02.sav
欠損値のないデータ fashion03.sav
英語モードで2つのデータのstepwise,backward,forward の結果を比較してみよ。
結果が少し違う。総当たりをすると,同じものが1位になる。bic の差から1位を採用するのがいいことになる。
 総当たりをするのなら,確実にパスをひくものは実線で指定しているほうが時間短縮になる。総当たりは中の上くらいのcpuで26分程度かかった。
 なお,処理の仕方は Amos 5.0 update to the Amos user's guide(p43) example 23 に載っている。

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SPSS ときど記(149) 2003/09/28

AMOS 5.0(日本語対応版) バージョンアップがやってきた

AMOS 5.0(日本語対応版) バージョンアップがやってきたので早速使ってみた。

探索的因子分析ができるようになったというのは,ちょっと違う。探索的にもっともよいパスをつけることが出来るようになっったということだ。重回帰分析のように,backward, forward, stepwise, 総当たりができる。総当たりは組合せが爆発するので,少数のパスをオプションにする場合には有効だ。ちなみに,2因子,10指標では52分必要となった。もちろん,パワーのあるcpuを使えば半分くらいにはなる。
 もうひとつの売りは多集団母集団の場合の処理が簡単になったことだ。こっちはまだ試していない。
 SPSSジャパン社のいう探索的因子分析は例があるのでそれで実行できた。しかし,amos4 で分析していた図から分析しようとするとエラーがでた。

amos の指定検索をすると,
-------------
error number -2147180540
source: amos engine (specification search)
description '飽和モデル'というモデル名は既にあります。他のモ
デル名を選択してください。
Call stack: frmSpecSearch ABar1_ToolClick
-------------
のエラーダイアログがでます。
amos error ダイアログをok して,
検索中をキャンセルにして,指定検索キャンセルしますか?ダイアログにはいと答えても,
検索中を終了できません。無限ループに入るようです。

強制終了(ctrl+alt+del)をするしかありません。しかも面倒。

おかしい点は2つ
(1)エラーがでること
(2)キャンセルがきかないこと

(1)が生じるのはこちらのミスがあるかもしれないが,(2)は明らかにおかしい。

ところで,SPSSジャパン社の探索的因子分析について,日本心理学会大会のワークショップの説明が役立ちそうである。

○探索的因子分析を構造方程式モデリング(SEM)でブラッシュアップ(要インターネットエクスプローラ)
 第67回心理学会ワークショップ 早稲田大学文学部文学研究科豊田研究室
 構造方程式モデリングはこう使う!
  探索的因子分析とSEMの関係について 荘島宏二郎
  2母集団に対する因子分析 室橋弘人
  および狩野裕先生のコメント
 
http://www.littera.waseda.ac.jp/faculty/tyosem/jpa67/jpa67.html

指定検索のメニューバーの「↓.00」「↑.00」のポップアップヘルプのところで「小数」とすべきところが「少数」となっている。AMOS4でも同様の間違いを指摘したが分かってもらえなかったようだ。

ps.2003.9.29
spssジャパンから早くも回答があった。日本語だと再現された。言語を英語にするとキャンセルできるとのこと。あれ,(1)の問題はどこにあるのだ。
ps.2003.10.10
spssジャパンからの先の回答は言語を英語モードにするときちんと処理するであったことを,新たな回答で分かった。(1)の問題は日本語モードでおこる。詳しくは,(150)へ

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SPSS ときど記(148) 2003/09/03

AMOS 5.0日本語対応版 バージョンアップ

AMOSがバージョンアップされてます。
広報は8月7日にあったようだ。連絡はなかったはず。前のSPSS11.5へのバージョンアップも連絡がなかった。SPSS社はfax番号まで聞いているのになんで連絡してくれないんだ。
 発売キャンペーンをよむと教育機関のバージョンアップは9月30日まで申し込みが1万円。その後1万5千円。

PS.2003年9月9日
バージョンアップの連絡を今日受け取った。
シリアル番号記入済みのアップグレード注文書である。この点は少しよくなった。
9/1日からならばもっと早く注文書がきてもいいはずだた。

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SPSS ときど記(147) 2003/09/03

SPSS12.0 新機能

spss 12.0 の機能が公表された。
What's new in SPSS 12.0 comparison sheet(pdf ファイル) がとりあえずさっと見るのによい。

(1)graph がだいぶ強化された。 (2)SPSS Complex Samplesというモジュールが追加されている。単純無作為法による抽出でない,抽出法への対応。まず,サンプル抽出の補助。そしてその分析をするらしい。集計表も作成する。これまた9万8千円なのだろうか。
(3)stepwise function in the Multinomial Logistic Regression procedure がregression モジュールに追加。
など
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SPSS ときど記(146) 2003/07/29

Mixed model 反復測定の分散分析の解説サイト

反復測定の分散分析をする場合,いろいろな方法がある。GLM, MANOVA などを使うのもいい。反復測定間の共分散のタイプをモデルに持ち込んで分析するのが mixed model である。分散分析や多変量分散分析よりも精緻なモデル化を行うので,有意な差を見いだしやすい。ただし,共分散を正しく推定しなくてはならないという難点をもつ。SPSSでも最近のバージョンに追加された。線型複合モデルといわれているが,線形(線型)混合モデルというのが他の本や統計パッケージの言い方である。SPSSだけどうして独自路線を歩むのだろう。一応SPSSジャパンには質問をし,回答も得た。今後訳語を検討するようである。

また,SASのように分散分析の中の一つにするほうが体系的にいい。こちらは米国本社の責任だが,やはり分かっていない。分散成分(変量モデル)のほうがどうして分散分析に入って,混合モデルが入らないんだよ。

さて,SASでは随分前から入っていたが,やっとSPSSに入って喜ばしい。使用法等にについてよく分からない点がある。
SPSS ときど記(120)に少し書いた。今はチュートリアルの中に含まれている。

次のところに通常はインストールされる。各自のSPSSのフォルダに変更してアクセスしてみてください。また,internet explore では移動のアイコンがでますが,netscape では移動のアイコンがでません。ですからインターネットエクスプローラを使ってください。
C:\SPSS\tutorial\case_studies\mixed_table.htm
統計の手続きのトップは
file:///C:/SPSS/tutorial/case_studies/toc_top.htm わたしのところ

これだと英語。日本語は?やっぱりインターネットエクスプローラを使う。おお,英語版と日本語版では違ってますね。
file:///C:/SPSS/tutorial/spssout/toc_top.htm 不便なので私のところではここです。フォルダーが標準じゃないです。
で, Advanced Models Optionをクリックして開く。→ 線型複合モデルの+をクリックして開く

今気づきましたが,SPSS ときど記(120)で指摘したファイルだとNetscapeでも移動のダイアログがでます。また説明も手続きについて詳細です。やっぱり必要なようです。
 ところで,SPSSのヘルプのチュートリアルからはここにアクセスがちゃんとできるのかな?

MIXED MODELになれよう! という大阪大学狩野先生のサイトで大学院生らがいろいろ解説している。パッケージとして使用しているのはSASだが,SPSSでも役に立つ。

医学でよくある経時データはMANOVAやGLMを使うより混合モデルのほうがいいでしょう。

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SPSS ときど記(145) 2003/07/29

散布図 同一点のプロットをわずかずつずらす(ジッタ)

散布図を描くた場合,同一の点があるとマークが重なって数がわからない。こんな時には2つの対処方がある。
http://www.ats.ucla.edu/stat/spss/faq/jitter.htmをそのまま使う。
(1)通常の図
(2)ジッタした場合(インタラクティブグラフ igraph)
(3)サンフラワ(グラフの散布図 graph)
(4)サンフラワ2 マークを全部使う

(1)のシンタックス
data list list / id var1 var2.
begin data
1 1 1
2 1 1
3 1 1
4 2 2
5 2 2
6 2 2
7 3 3
8 3 3
9 3 3
10 4 4
11 4 4
12 4 4
13 1 4
14 4 1
15 1 2
16 2 4
17 3 1
18 3 2
19 4 2
20 1 1
end data.

igraph
/x1 = var(var1)
/y = var(var2)
/scatter coincident = none.

(2)のジッタにする
グラフをダブルクリック→マークをダブルクリック→(クラウド)ジッタリング→すべてのスケール変数をジッタをクリック→パーセントを10.0%→適用→OK

(3)のサンフラワにする
graph
/scatter var1 with var2.

グラフをダブルクリック→SPSS図表エディタ起動→右から2番目のエッフェル塔のボタン(図表オプション)クリック→サンフラワをチェック→必要に応じて「サンフラワ設定」→OK→SPSS図表エディタの右上×をクリックで終了

(4)のシンタックス
data list list / id var1 var2 wt.
begin data
1 1 1 4
2 1 2 7
3 1 3 6
4 2 1 9
5 2 2 5
6 2 3 11
7 3 1 1
8 3 2 2
9 3 3 3
10 4 1 12
11 4 2 8
12 4 3 10
end data.
weight by wt.
graph
/scatter var1 with var2.

(3)と同じ操作をする。

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SPSS ときど記(144) 2003/07/23

Categories,AMOS 日本語解説サイト

Categories と AMOS の日本語解説サイトがある。
中谷和夫氏@専修大学のだ。
Categories抄
http://www1.isc.senshu-u.ac.jp/~thb0501/SPSSCat.html

AMOS抄
http://www1.isc.senshu-u.ac.jp/~thb0501/Amos40.html
AMOSの日本語版でそんなに問題があったのですか。

ps.2003.11.21
共分散構造分析を行うためのAmos 4.02 (英語版) マニュアル
http://www.modern.tsukuba.ac.jp/ushiro/Publishing/Amos_Manual/030311Amos_Manual.html
という日本語解説サイトがあった。こちらはグラフィックスを使う入門。

Tips AMOSにQ & A がある。
Q1. 分析のプロパティウィンドウを開いても、ウィンドウが一面グレーになってしまい表示内容が見えないのですが・・・
Q2. Windows2000だとAmosは使えないのですか?
Q3. パス図を何回か書き直した後、「○個のパラメータを固定する必要があります」という内容のメッセージが表示され、計算されません。きちんと必要な分だけ固定してあり、識別性の問題はクリアされているはずなのですが?
Q4. 「変数A」「変数B」「変数C」の合計得点をパス図の中に組み込む方法はありますか?
Q5. 1つの潜在変数に、1つの指標しかないのですが計算することは出来ますか?
Q6. Amosで仮定した因子の因子得点を計算するにはどうすればいいですか?

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SPSS ときど記(143) 2003/07/16

分散分析等 分散分析テキストなど例のSPSSシンタックス

UCLA のホームページに統計学書の例と載っているデータをSPSSで処理するシンタックスがのっている。
SPSS Textbook Examples
http://www.ats.ucla.edu/stat/spss/examples/default.htm
特に分散分析の例が役立つかもしれない。
SPSS Topics: Analysis of Variance http://www.ats.ucla.edu/stat/spss/topics/anova.htm

これ以外にもシンタックス例はある。 Textbook Examples
分散分析は
* Design and Analysis: A Researchers Handbook (3rd Edition) by Geoffrey Keppel
* Experimental Design by Roger Kirk これは今のところchap 5だけ。
SPSSの大元は
Resources to Help you Learn and Use SPSS
UCLA は頻繁に頁のURLを変えるので要注意。

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SPSS ときど記(142) 2003/07/05

HOMALS等 HOMALS, コレスポンデンス分析,数量化3類の指標間関係など解説

OMALS, コレスポンデンス分析,数量化3類,CATPCA(カテゴリ主成分分析)の指標間関係など解説を書いた。
 
数量化3類,HOMALS(等質性分析), 多重対応分析(MCA),対応分析(コレスポンデンス分析)

そのほか,コレスポンデンス分析を使って,数量化3類同等の計算をする方法なども記した。コレスポンデンス分析と主成分分析の関係などいろいろな話題と具体例にあふれています。CATPCA(カテゴリ主成分分析)のhomals 的使用についても説明。
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SPSS ときど記(141) 2003/06/25

CATPCA 最適尺度水準の定義

categories に含まれるCATPCA はいろんなオプションがあり,わかりにくい。まず,最適尺度水準の定義の仕方によって何が起こるのか簡単なチェックを入れてみた。多重名義,名義,順序,スプライン順序,数値の結果を比較してみた。多重名義は
homals数量化3類と同じ,数値は主成分分析と同じである。
名義,順序,スプライン順序は基本的にベクトル上(直線)になるべく乗るようにしている。そして,順序はさらに直線上に順序を保持するようにする。スプライン順序はより自然に見える数値化をする。もっともノットなどの指定がどの程度がいいのかよくわからない。なにか参考文献があるのだろうか。

van Rijckevorsel,J. L. A. (1987). The application of fuzzy coding and hourseshoes in multiple correspondence analysis. DSWO Press.

では,馬蹄形問題をさける手法として使っている。

CATPCA を使ってみる(尺度の定義)
を読んで(ながめて)見てください。
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