消費者研究法(第25回)


最終更新日: counter: (1999/01/19からの累積)

復習問題:重回帰分析はどのような目的に使用しますか?

第9章 多変量解析

1 重回帰分析

1.1 回帰分析の基本概念

(4)よりよいモデルを求めて
重回帰分析では、試行錯誤的に式への影響の強いサンプルを除いたり、変数を削除、追加する手法が発達している。また、変数間の間に多重共線性がある場合は式が不安定になるので、変数間の関係にも注意を払う。これらの点を診断する手法を一通りマスターする必要がある。たいていは統計パッケージに入っている。

(5)実際の処理
(a)記述統計
(b)相関関係、散布図
(c)重回帰モデルの作成と重相関係数の検討
 自由度調整済み決定係数
        Se/(n-p-1)
2*=1− --------------
        ST/(n-1)


(d)偏回帰係数の検討

データの処理
出店計画
データはmaterial のところ xl_mva\mulreg.xls SSRI統計WEB ●エクセル統計を使った多変量解析 のもの どの店がもっとも売り上げが高くなるか予測する。
VIF 分散拡大要因 10以上のものは除く。多重共線性の問題→リッジ回帰をする手もあるがすすめられない。

HATCO データ(仮想会社データ)(Hair et al.,1998)
Hatoco 利用水準を規定するものは?
知覚
10cm の長さの線で、「だめ−優れている」を評価。0から10までの整数
x1 納品にかかる時間
x2 価格水準
x3 価格柔軟性 どの程度交渉に応じるか
x4 会社のイメージ 全体的イメージ
x5 サービス 全体
x6 販売員のイメージ
x7 製品の品質
購入結果
x9 利用水準 100%での利用率評定
x10 満足水準 知覚と同じ評定
購入者の特徴
x8 会社の大きさ 1大きい 2小さい このマーケットの他の会社との比較から
x11 買い方 その時だけで判断するか(0)、全体が判断に入っているか(1)
x12 調達法 一括型(1),分散型(0)
x13 会社のタイプ 工場(1) その他(0)
x14 購入状況のタイプ 新規(1), 別のタイプを再購入(2), 同じものを再購入(3)

課題はx9を目的変数、x1-x7を説明変数として、ステップダウンの重回帰を行って、どの要因がこの会社の利用率を高めているか考察せよ。

データはhatco.txt

変数の最初に番号が入っているので、それぞれ+1する。

では、満足度はどうなっているか?

《参考・引用文献》

井上文夫ほか 1995 よりよい社会調査をめざして 創元社(テキストといっている書)
チャタジー,S・プライス,B(佐和隆光・加納悟訳)1981 回帰分析の実際 新曜社
田中豊・垂水共之 1995 Windows版統計解析ハンドブック多変量解析 共立出版

そのほかたんくさんの回帰分析の本がでている。訳本を含め実際の使用の場合は本をいつも参考にするように。

青木繁伸氏のホームページ その2 計算

Hair,J.F.jr., Anderson,R.E., Tatham,R.L., and Black,W.C.(1998) Multivariate data analysis. 5th ed. Prentice Hall.
Tabachnick,B.G., and Fidell,L.S.(1996) Using multivariate statistics. 3rd ed. Harper Collins
Stevens,J.(1996) Applied multivariate statistics for the social sciences. 3rd ed. LEA
芳賀敏郎・野澤昌弘・岸本淳司 1996 SASによる回帰分析 東京大学出版会

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