消費者研究法(第11回)


最終更新日: counter: (1998/11/17からの累積)

復習問題:単純無作為抽出法に比べて、層化抽出法の利点は何か?

第4章 調査対象者の選定(続き)

excel 計算式の修正
比率データの必要標本数を求める
B24 に「母集団の大きさ」、C24に「精度」、D24 に母比率が入っているとすると、
「計算式」=B24/((C24/1.96)^2*(B24-1)/(D24*(100-D24))+1)

「精度」と「母比率」は 比率(0.03,0.50など)で統一する。テキストでのパーセントは(4)式と斉合性がない。
「母集団が十分に大きいとするとどうなるか?

        n                   1
N>=---------------------------------≒--------------------------
    (ε/χ(α))2×(n-1)/ρ(1-ρ)+1   (ε/χ(α))2/ρ(1-ρ)
  
    χ(α)2×ρ(1-ρ)     β2×P(1-P)
  =------------------------=-------------------・・・・(4’)
      ε2             ε2

ここでの表記はテキストに従っている。
一般にNは母集団の大きさ、n はサンプル数を示すことが多い。
最後の式は豊田(1998)に従っている。こちらの表記のほうがわかりやすい。
なお(4')式でのPおよびρは比率(0.5など)でなければならない。
β=χ(α)
P=ρ


(4’)式を(2)式と比較せよ。(2)式のP=ρ=p, β=t.05(=1.96)としてN(通常ならn)を求める式にする。


同様に母平均を求める場合に母集団が十分に大きいときの必要サンプル数を求める式を作れ。

豊田(1998,p116)から問題
(1)児童の数80の学年で、週何回塾に通っているかという調査を行う。母平均を95%の確率で誤差が0.5回になるように推定したい。去年の調査では標準偏差が2.3回であった。今年の標本数を何人以上にするべきか。

(2)シンクタンクA総研では、見合い結婚のカップルは出会ってからどのくらいで結婚するかを調べるプロジェクトを立ち上げた。
 前回の調査では標準偏差は334日であった。この傾向が変わらないものとしして、95%の確率でゴールインまでの期間を誤差90日で調べたい。何組調べればいいか。


《参考・引用文献》

井上文夫ほか 1995 よりよい社会調査をめざして 創元社(テキストといっている書)
豊田秀樹 1998 調査法講義 朝倉書店

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