朝日新聞記事


(2)郵政省の調査について,日本の15〜69歳人口を9,365万人として,
  1000人あれば2千7百6万人は95%信頼区間で何人から何人までか。

2,706万人=9,365万人×28.9%<インターネット個人利用率>

1000人 28.9±1.96*sqrt{28.9(100-28.9)/1000}=28.9±2.8
    26.1%〜31.7%
    93,650,000*26.1%=24,442,650
    93,650,000*31.7%=29,687,050
          A.24,442,650人〜29,687,050人  

1500人 28.9±1.96*sqrt{28.9(100-28.9)/1500}=28.9±2.3
    26.6%〜31.2%
    93,650,000*26.6%=24,910,900
    93,650,000*31.2%=29,218,800
          A.24,910,900人〜29,218,800人


(3)電話調査の回収と郵送調査の回収における考えられるバイアスを述べよ。
  郵政省の回収率は30%であった。そこから考慮するべきことはなにか。


電話調査 電話帳から選ぶ場合、電話があるにもかかわらず電話帳に記載していない人が少なくないことによって偏りが生じる
郵送調査 調査に非好意的な人はもともと調査に協力的でないのでないので未回収になる可能性が高く,
     回収されたものは調査に友好的な方に偏っている

回収された30%の意見と未回収の70%が同じ意見になると考えてはいけない。


(4)電話調査のほうの95%信頼区間を求めよ。1万人回収

1,600万人=9,365万人*17.1%
17.1±1.96*sqrt{17.1(100-17.1)/10,000}=17.1±0.7
16.4%〜17.8%
93,650,000*16.4%=15,358,600
93,650,000*17.8%=16,669,700
           A.15,358,600人〜16,669,700人

1,900万人=9,365万人*20.3%
20.3±1.96*sqrt{20.3(100-20.3)/10,000}=20.3±0.8
19.5%〜21.1%
93,650,000*19.5%=18,261,750
93,650,000*21.1%=19,760,150
           A.18,261,750人〜19,760,150人

以上喜多川 孝治くんの解答

(3)回収におけるバイアス
  ・電話調査
   比較的回収率は高いのだが、電話帳への番号記載の有無や
   携帯電話の普及により、調査対象に偏りが生じている。
  ・郵送調査
   回収率が低く、回収された調査結果が調査に協力的な人、
   又は調査の内容に興味のある人に偏っている可能性が高い。
  ・郵政省の回収率30%から
   その回収された回答は、インターネットに興味のある
   人、好意的な人に偏っている可能性があり、回収されなかった
   意見までも含めて考えると調査結果が変わる可能性が考えられる。

(5)結論
    民間と郵政省の調査での95%信頼区間は重なっていないので、
    この二つの調査結果には単なる誤差などではない
    はっきりとした差があり、どちらかに調査対象の偏りなどの
    問題があると思われる。
    信頼区間の幅の広さからみて数値の上下が大きく、
    また郵送調査の回収における偏りの可能性の大きいことから、
    郵政省の調査では実際より多い利用者数となってしまう
    ことが考えられる。調査内容に興味のある人に偏ってしまいがちな
    郵送調査においてはできるだけ回収率を増やした方が良いので、
    郵政省の「千もあれば問題ない」という反論は正しくないと思われる。
    民間調査の方が、より実際に近いものではないか。

小野 智子くんの解答