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(2003/6/24から)
順序尺度の人工データを使用し,定義の尺度による結果の違いを調べる。
データ(6data.sav)
SPSS出力(一部略)
多重名義はHOMALS, 数量化3類と同じ結果になる。数値は主成分分析と同じ結果となる。
各尺度を比較するために第4変数のカテゴリプロットをする。
(インターネットエクスプローラだと横に2つ並んで見える)
数値の場合はカテゴリプロットできないので出力されない。
多重名義以外の3つの尺度化の場合,なるべく直線に乗るように数値化されている。名義は順序にこだわらないが,順序はベクトル直線上の順序が数値が順にならぶように調整される。結果として,4,5が逆転していたので4と5がベクトル直線上の同じ場所になる。スプライン順序の場合は,4,5がひっつかず少し離れる。
オブジェクトプロットの比較
多重名義のみに逆U字型(馬蹄形)が見られるが,他の尺度化の場合は消えている。
モデルの要約の比較
クロンバックのαが−になっていることから,名義・順序・スプライン順序においてる第2次元が意味のないことは,わかる。
反復の記述(損失)の比較
何パーセント説明できたかという観点からは,多重名義の場合説明された分散+損失がかなり小さい(他が10に対して5)ので,固有値だけからは判断できない。モデルの要約をよく見ると,多重名義だけが固有値の平均になっていて,他は合計になっている。説明された分散の割合は多重名義がもっとも高い。そのほかは尺度水準が上がると説明された分散の割合が減っているが,微減である。
無効次元の削除
この項目の場合第2次元が無効とわかったが,2次元解の1因子を採用すればいいのだろうか。多重名義と数値の場合はそれでよい。しかし,名義,順序,スプライン順序(今回処理していないがスプライン名義も)の場合,2次元の結果を最適化しているので,因子分析の因子の回転と同じようなことが起こっている。そのため,適切な次元で解を求め直す必要がある。
このデータの場合1次元になるので,多重名義の1次元解と同じもしくはほぼ同じになる。
名義・順序・スプライン順序においてる第2次元が意味のないことは,わかる。
次の表から,1次元の順序解は2次元の多重名義解の第1次元と+−は逆転しているがほぼ同じ数値になっている。このように,意味のない次元と分かったら分析のやり直しである。1次元解でよい場合はHOMALSや数量化3類やcatpca の多重名義でもほぼ同じ結果となる。
NTILES of V4(a) | | | | NTILES of V4(a) | |
カテゴリ | 度数 | 数量化 | 重心座標 | ベクトル座標 | | カテゴリ | 度数 | 重心座標 |
| | | 次元 | 次元 | | | | 次元 |
| | | 1 | 1 | | | | 1 | 2 |
1 | 40 | -1.351 | -1.082 | -1.082 | | 1 | 40 | 1.080 | -0.800 |
2 | 40 | -0.735 | -0.589 | -0.589 | | 2 | 40 | 0.590 | 0.689 |
3 | 40 | -0.116 | -0.093 | -0.093 | | 3 | 40 | 0.094 | 0.628 |
4 | 40 | 0.788 | 0.631 | 0.631 | | 4 | 40 | -0.631 | 0.239 |
5 | 40 | 1.414 | 1.132 | 1.132 | | 5 | 40 | -1.133 | -0.755 |
変数主成分の正規化 | | | | 変数主成分の正規化 | |
a | 最適尺度水準: | 順序. | a | 最適尺度水準: | 多重名義. |
このデータの場合,順序の1次元解と2次元解の第1次元はそれほど大きくは変わらないか。
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